創作物語

アドアストラ物語《第十三話》

前回のお話


頼まれていた素材を渡し、
蜜キノ薬の完成に安堵したも束の間、
みりやの背後に忍び寄る影。

言葉を失い立ちすくむみりやの前に
闇が迫っていた ――

※前回のお話を読んでない方はこちら↑


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第十三話《仮面と別れ》

「…さぁ、神の力を握った
 お前の力は如何ほどか。
 少しは楽しませてもらおうか。」

誰なの…怖いよ…
体が動かない…誰か助けて…

「こ…来ないで…」

「随分と、腰抜けだな。
 こんな奴が本当に神の力を持ってるのか…?」


「まぁいいか。

 お前には消えてもらう。」

「い…いや…」

ダンッ!

「くっ…誰だ…」

「とく?!」

「悲鳴が聞こえたと思ってかけつけてみたら
 とんだ来客だな。」

「…また邪魔者か。」

「…まぁいい。既に準備は整っている。」

「お前何を言ってる…
 それにその目…普通の人間じゃないな。」

「せいぜい絶望という名の
 闇の力の前で足掻くがいい。」

「どういう意味だ…!」

「クククッ…
 そのままの意味さ。」

「ま、待て!!!」

「一体あいつは…」

「こ…怖かった…」

「みりや大丈夫か?立てるか?」

「うん…
 それより吟さんが…」

「ダメだ…もう息がない…」

「そん…な…」

「一体何があった。」

みりやはとくに起きた事を説明した ――

「…とりあえず、
 吟さんを教会に俺は運んでくる。
 みりやは、ろけさんに薬を。」

「…分かった。」

数分後:宿屋にて

「…ここは?」

「良かった…目が覚めて…」

「薬が効いたか…!」

「…そうか、私は
 魔物にやられて意識を失って…
 えっと…君たちは?」

「俺の名前はとく、こっちはみりやだ。
 アドアストラ村の冒険者ギルド長から、
 あなたが不審な人物を目撃したと聞き、
 調査依頼を受けて話を聞きに来たんだ。

「あぁ…君たちも例の魔物増殖の調査
 関わっているんだね。」

「…はい。
 目覚めたばかりですまないが、
 あなたが目撃したフードの人物について
 どんな些細な事でもいいんだ。
 何か気づいた事はなかったか教えてくれないか。」

「ふむ…気づいた事か。
 あの時、吟と一緒に調査に向かって…

「そう…吟さんと…」

「…?
 吟の事を君達も知ってるのか。」

「実は…」

「そうか…」

「吟さんを助けれなくて、
 ごめんなさい…」

「君が謝る事はない。
 彼が君を守ろうとする心が君を助けたのだ。
 それに私もこうして目覚める事ができた。
 彼に後悔はないはずだ。」

「うぅっ…」

「…レディを泣かしてしまってはいけないな。
 本題に戻るとしようか。」

「すまない。」

「あの時、私は吟と調査に向かい
 魔物に襲われた住人達の保護をしていてね。
 住人たちを連れ、ガタラへ向かう途中に、
 恐ろしい光景を目にしたのだ。」

「恐ろしい光景…?」

「そう。急に保護した住人達が…
 目の前で魔物に変わり果てたのだ。

「住人が魔物に…?!」

「そんな…各地に増えた魔物って…
 もしかして元は普通の人間だったって事…?」

「私も驚いたよ。
 いくつか依頼を受けて仕事をしてきたが、
 こんなことは初めてだ。

「俺も聞いたことがないな…
 魔王イヴィルが人を魔物に変えていた
 という伝承は聞いた事はあるが、
 まさか本当にそんなことが…?」

「まさに伝承の通りのような、
 恐ろしい光景だったよ。」

「それで、あなたはいつ
 フードの人物を…?」

「そのすぐ後ぐらいだ。
 私が毒をくらい、意識を失いかけてる時に
 フードの人物が何かぶつぶつと話す声が聞こえ
 私は急いで吟の元へ向かったが、
 どうやら話の途中で意識を失ったようだ。」

「話してる内容は聞き取れたのか?」

「いや…そこまでは聞き取れなかったが…
 あれは女だった。仮面をつけた、な。

「仮面の女だと…?!」

「もしかしたら、
 みりやさんを襲った人物と
 私が見た人物は同一人物かもしれない。

「…」

あの女の人…
私を神の力を握ったものって言った…
一体何を知ってるの…

「とりあえず、ろけさんは体を休めてください。
 俺たちは一度、村に帰ってその事を報告してきます。
 行くぞ、みりや。」

「え、あ…うん…」

「道中、気をつけるのだぞ。
 こちらに協力が出来ることがあったら
 いつでも頼ってくれ。」

「…ろけさんありがとう。」

「…吟月。
 私より先に逝ってしまった…か。」

「どれだけ私が君に救われてたか、
 失ってから気づくなんて…な。」

また君と旅が出来ないことは寂しいが
私は君を誇りに思うぞ

君は強いさ、吟月 ――

To be continued..

出演者の雑談

みりや

随分と当初考えた展開と
違う感じになったなぁ。

とく

ちょっとウルウルしたよ。

じぇらす

それにしても、ついこの間までは
ふざけた内容が多めだったのに
随分とシリアス路線になってきたね。

ソイル

この格好でシリアス
大丈夫か心配なってきた。


考えた展開とは違う感じになったけど、
吟さんの死を目前としたみりやが
一体どういう風に今後立ち直り、
強い心を得ていくのか、を描きたかったし
よかったのかな…と思います。

次回は、またアドアストラ村に戻る訳ですが
今後どういう展開が待ってるのでしょうか?
乞うご期待…!?


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